1.概要

メスバウアー分光を行うための実験装置で、対象核種、測定温度、磁場印加など、実験条件や目的に合わせて、測定条件の異なる様々なメスバウアー分光装置があります。各装置は一体的に管理しており、必要に応じて適切な装置を使い分けて測定を行いますので、共同利用申請する際は「メスバウアー分光装置」を選択し、希望の測定条件を記載してください。

主な実験装置

・フロー型クライオスタット:測定温度 4K~室温(液体ヘリウム)、77K~室温(液体窒素)

・冷凍機型クライオスタット:測定温度 4~30K程度

・冷凍機型クライオスタット(非密封線源用):線源・試料温度 20~50K程度

・強磁場メスバウアー分光用超伝導マグネット:最大印加磁場8T、および14T

・高温測定用チャンバ:測定温度 室温~573K程度

・内部転換電子メスバウアー分光装置(CEMS):表面測定用、測定温度 室温

2. 特性

○密封線源によるメスバウアー分光

随時、実験が可能です。

メスバウアー対象核種線源核種半減期公称放射能
Fe-57Co-57271.79日1.85GBq
Sn-119Sn-119m293.1日740MBq
Eu-151Sm-15190年1.85GBq

非密封線源用冷凍機用クライオスタット(トレーサー棟)

非密封線源によるメスバウアー分光

ライナック(KURNS-LINAC)照射にて線源を生成しますので、運転に合わせた実験を行います。
下記以外の核種についても、試行できますのでご相談ください。

メスバウアー対象核種線源核種半減期
Ni-61Co-611.65時間

所外の照射設備(原子力機構JRR-3など)で生成した線源を持ち込んで実験することも可能です。実験の計画に時間を要しますので、実験を予定する場合は、十分余裕をもってご相談ください。

○典型的な測定条件と実験装置

メスバウアー核種の特性上、実験条件の組み合わせによっては、測定が難しい場合もありますので、詳細についてはご相談ください。

・Fe-57, Sn-119, Eu-151メスバウアー分光

随時、測定が可能です。温度変化の測定では、冷凍機式クライオスタットにて4~30K程度、液体窒素フロー型クライオスタットにて77K~室温の測定を行います。

・Ni-61メスバウアー分光

ライナック照射により非密封線源を生成し、冷凍機型クライオスタット(非密封線源用)にて20K程度にて測定を行います。50K程度までの測定も可能ですが、測定が難しい場合があります。

・強磁場下メスバウアー分光測定

最大8Tまたは14Tの超伝導マグネットを使用出来ます。測定温度は、通常4~100Kで行います。液体ヘリウムを必要としますが、近年、液体ヘリウムの確保が困難となっていますので、十分余裕をもってご相談願います。

3. 設置場所

トレーサ棟 物理実験室No3, No5, 機器分析室No1,(放射線管理区域)

4. 提出書類

・出張・実験実施計画書、管理区域立入願
非密封の放射性同位元素を使用する実験は、別途手続きが必要ですのでご相談ください。

5. 装置担当者、連絡先

北尾真司 kitao.shinji.5s*kyoto-u.ac.jp
小林康浩 kobayashi.yasuhiro.3x*kyoto-u.ac.jp  (*→@)

6. その他

KUR停止後に実験が困難となった核種(Au-197、Dy-161など)や、その他の核種のメスバウアー分光実験についても、所外施設で照射した線源による測定や、所外放射光施設を利用した実験の提案などの可能性を検討できますので、ご相談願います。
液体ヘリウムを使用する実験については、実験者で費用負担をお願いすることをご承知おきください。