1.概要
アルミニウム製のカプセルに封入した試料をKUR炉心内で長時間照射することができる設備。カプセルはKURの燃料要素の形状をした特性の長期照射用プラグ内に挿入して照射する。1週間の長期照射で安全性が確認されている試料については、審査によって認められれば更に1年間までの照射が可能になる。熱中性子束、高速中性子束は水圧輸送管に次いで高い。
2.特性
中性子束は炉心配置、カプセルのプラグ内での位置により異なるが、熱出力1MW時における代表的な中性子束等は次の通り。



3.条件
・過去に中性子照射の実績があること。ただし、KUR原子炉主任技術者が安全性に問題ないと判断した場合はその限りではない。
・照射時間は通常1週から4週運転単位で行われ、最大照射時間は12運転週である。
・カプセルは長期照射専用の二重管アルミカプセル(材質:A1050)を原則とする。
・カプセルの寸法 内径:18mm,長さ:233mm

4.操作者
試料のカプセル封入は研究炉部及び実験設備管理部の長期照射担当者が行う。
炉心への挿入、取り出しはKUR運転班員、カプセルの開封は実験設備管理部員が行う。
5.取扱方法
・試料の溶封、挿入、取り出しはすべて担当者(研究炉部及び実験設備管理部の長期照射担当者、KUR運転班員)で行う。
・実験設備管理部担当者は照射試料の状態を確認し、試料をカプセルに封入する。封入はTIG溶接法にて行うため、カプセル上端では温度が高くなることもある。
・カプセル内はヘリウムガスに置換して、溶接後にヘリウムリークテストを行う。
・2週間以上照射の場合は溶接部のX線透過試験を行う。
・研究炉部担当者は資料が封入されたカプセルに刻印する。
・KUR運転班員は使用済み燃料プールにてカプセルをプラグに入れ、炉心へ挿入、照射する。照射後、再び使用済み燃料プールにプラグを移送し、カプセルを取り出し、ホットケーブへ移送する。
・実験設備管理部担当者はホットケーブAセル内でカプセルを切断開封し、試料を取り出す。
6.異常時の処置
・幾週間にもわたる照射の場合は、担当者立ち会いのもとにKUR運転班員が途中で定められた時期にカプセルを点検する。
・異常が発見されたカプセルはその段階で照射を中止し、その旨をKUR運転班員、中央管理室及び設備担当者に報告する。
7.設置場所
原子炉棟炉室 炉心内
8.提出書類
原子炉照射記録(長期照射記録)、誘導放射能計算書、放射性同位元素取扱届(非密封)
試料の出し入れに立ち会う場合:実験・出張計画書、管理区域立入願
9.装置担当者
高宮幸一 takamiya.koichi.2u*kyoto-u.ac.jp
飯沼勇人 iinuma.yuto.5z*kyoto-u.ac.jp (*→@)
10.その他
・長期照射試料の炉心への挿入、取り出しは、炉心配置変更作業を伴うため、研究炉の運転や実験計画の都合により、炉心への試料挿入日、取り出し日が変更される場合がある。
・試料は、実験者(所内連絡者)が中央管理室、または実験設備管理部の担当者に持参する。郵送の場合は、照射2週間前の月曜日中(当日が休日の場合は前週末)までに到着しているものに限り受け取る。期限に遅れた試料は、希望の期間に照射できない場合があるので十分に注意する。
・試料の封入方法などの詳細について、事前に実験設備管理部員と実験方法等に関して打ち合わせを行うこと。
