1.概要
ホットラボラトリーはKUR に隣接した放射線管理区域にある実験棟で、主にKUR で照射した試料を取り扱う実験を目的としている。
大型のセル、グローブボックス、実験用フードを備えており一部では核燃料物質を取り扱うことができる。
また、管理区域内に実験装置や測定器機も多数設置されている。

2.ホットラボにある実験装置
| 装置名 | 設置場所 |
| ICP-MS | 第1実験室 |
| ICP-AES | 第1機器分析室 |
| Ge検出器 | 第1、2測定室 |
| アンチコンプトンGe検出器 | ホットケープ室 |
| レーザーラマン分光分析装置 | 第1暗室 |
| 粉末エックス線回析装置 | 第2機器分析室 |
| 熱分析装置 | 電子回路室 |
| 溶解塩実験不活性グローブボックス | 第1実験室 |
| カリフォルニウム照射試験装置 | ホットケープ室 |
| 走査型電子顕微鏡 | 第2機器分析室 |
| 分光装置 | 電子回路室 |
| 黒鉛照射設備(TC-Pn) | ホットケープ室 |
| 圧気輸送管(Pn-1) | ホットケープ室 |
| 圧気輸送管(Pn-2) | ジュニアケープ室 |
| 圧気輸送管(Pn-3) | 第1実験室 |
| 超純水製造装置 | 器具洗浄室 |
| EDS付き卓上走査型電子顕微鏡 | 第2暗室 |
3.各室の特徴
1) ホットケーブ室
圧気輸送管照射装置ステーション(Pn-1)や、黒鉛設備圧気輸送管ステーション(TC-Pn)がある。
その他、長期照射カプセルの溶封や水圧照射カプセルのミニチュア真空圧着装置も設置されている。
また、厚さ1m の鉛ガラス窓から内部を見ながら、最高185TBq までの強放射性物質を安全に取り扱
うためのマニピュレーターが設置されたホットセルが3 室ある。
各ホットセルは、セル内に加工機械や計測装置などを設置することが可能である。
現在各セルの使用状況は下記の用途に供している。
・Aセル・・長期および水圧輸送管照射で照射された試料の開封設備
・Bセル・・メスバウアー分光装置
・Cセル・・カリフォルニウム照射装置、鉛ガラス遮蔽台

2) ジュニアケーブ室
ホットラボに3系統ある圧気輸送管照射装置の中で最も強い一番熱中性子束で照射できるPn-2 が設置されており、カプセルは遮蔽されたセル内に返送される。その他α、β、γ線用各セルで構成されており、それぞれにマニピュレーターが設置されている。室内はα線放出核種の取扱が可能なグローブボックス、スクラバー付きドラフトチャンバーが設置されている。
3) 第1,2,3 実験室
KUR で照射した試料の化学処理等が行えるスクラバー付きドラフトやグローブボックスが設けられている。第1 実験室には圧気輸送管ステーション(Pn-3) 、超ウラン元素用グローブボックス、第2実験室には両面扉のカリフォルニアフード、第3 実験室にはクリーンフード内にICP-MS が設けられている。
4) 第1,2,3 測定室
γ線スペクトロメトリーのためのゲルマニウム半導体検出器が多数設けられている。
トレーサーレベルの核種検出のため専用スリッパに履き替えて入退室ください。

5)第1,2 暗室
従来は写真現像等の暗闇での作業が行える部屋として使用していたが現在は実験装置が置かれている。
6) RI 貯蔵室
RI を保管するホットラボラトリーにおいて唯一の貯蔵室。
使用後のRI は所定の手続きに従いRI 貯蔵室内の保管庫にて保管ください。
7) ホットラボ準備室
圧気輸送管照射カプセル、水圧輸送管照射カプセルは当室にて提供します。
そのほか実験に使用する資材なども提供します。
持ち出す場合には所内連絡者に許可をえて必要事項を帳簿に記帳してください。
8) 共同利用セミナー室
共同利用者が待機する部屋です。
インターネットはeduroam をご利用ください。
室内での飲食は可能。

9) ホットラボ管理室
ホットラボラトリー、圧気輸送管の各種警報やRI 貯留槽の液面監視などを行うシステムがある。
何か不明な点があれば平日昼間であればホットラボ管理室に連絡してください(内線2330)。
4.施設担当者
高宮幸一 takamiya.koichi.2u*kyoto-u.ac.jp
稲垣 誠 inagaki.makoto.2r*kyoto-u.ac.jp
吉永尚生 夫yoshinaga.hisao.4n*kyoto-u.ac.jp (*→@)
5.注意事項
1) RI の取扱い
・ホットラボラトリーで取り扱うことのできる放射性物質は放射性同位元素等使用承認証に定められており、それ以外の核種や上限を超える量の取扱いはできません。当研究所ではKUR 等で照射した試料(放射化物)も放射性同位元素と同等に扱われるため核種、使用数量の上限を事前に確認してから照射を行うようにしてください。
・放射性物質を取り扱う者は必ず黄衣、手袋、保護メガネを着用すること。
黄衣は第1測定室前に設置のロッカーに用意していますのでご利用ください。また、使用後は所定の容器に入れてください。
・フードの外でRI を取り扱う場合は容器、袋等を二重にするなど飛散防止に努め、必要に応じてポリエチレンろ紙を敷くこと。
・RI を使用した器具の洗浄は器具洗浄室にて行い、専用の洗剤以外は使用しないこと。
・洗浄液について器具1つにつき2回までは所定の廃液容器に入れ、3 回目からは流しに排水してよい。なお、酸、アルカリ水溶液は中和してから所定の容器に入れ、流しに排水しないこと。
・トリチウム・α放射性核種を含む廃液を排水に流すことは厳禁。
2) フード、セルの使用
・各実験室のフード、セルの使用は、ホットラボ管理区域入口の「原子炉棟換気表示盤」でフード排気および一般施設排気が運転していることを確認のうえ行うこと。
・KUR 運転中は基本的には昼夜運転されているが、KUR 停止中や夜間、休日の使用に関しては所内連絡者と相談のうえ、ホットラボ管理室入口付近にある「フード排気運転計画表」に氏名、連絡先、使用期間を記入すること。使用後の排風機の停止は所員が行う。
・発煙、蒸気の発生する恐れのある操作、または揮発性の薬品を取り扱う場合は必ずフード内で行うこと。多量の酸の蒸発は事前に所内連絡者および室等管理者に相談し必ずスクラバー付きフードで行うこと。また、スクラバーの循環水の補給は所員が行う。
・ホットケーブ室のセルの開閉は所員が行うこと。また、マニピュレーターを使用する場合は施設担当者にご連絡ください。
3) RI 貯蔵庫の使用
・ホットラボラトリーで貯蔵できる放射性物質の核種と量は放射性同位元素等使用承認証に定められており、それ以外の核種や上限を超える量は貯蔵できない。
・保管する場合は貯蔵箱管理者に相談し、事前に放射性物質取扱届をKWFS にて提出ください。
・RI 貯蔵室への入退室はRI 管理室に連絡の上、所定の手続きしてください。
4) 放射性廃棄物
・ホットケーブ室、第1 実験室、第2 実験室に放射性廃棄物の収集場所を設けている。
・廃棄物は所定の区分(下図参照)に分別してカートンボックスに入れてください。カートンボックスが満杯の時は無理に詰め込まず施設担当者もしくはホットラボ管理室(2330)に連絡してください。
・100μSv/h を超えるものは入れない。
・廃棄した場合は放射性汚染物記録票に必要事項を記載しA 票は各自保管、B 票は収集場所に
あるポストに入れてください。
・ポリエチレンろ紙は第2実験室入口付近に廃棄場所があります。
掲示された廃棄方法により廃棄してください。
・有害金属(水銀、カドミウム、鉛、六価クロム、ヒ素、セレン)を含むものは別途分別
・人体、動物、液体、90Sr、36Cl、99Tc 、129I を含むものは別途分別
・放射性廃棄物の詳細は保安教育テキストを参照してください。


5)薬品の使用
・薬品の購入、使用、廃棄を行う場合は、京都大学の薬品管理システム(KUCRS)に入力してください。
・薬品の使用はフードの中で行ってください。
・個人の薬品を研究所に持ち込む場合は所内連絡者に相談してください。
・劇物、毒物は専用の保管庫で保管し、実験室等に放置しないこと。
6)高圧ガスの使用
・高圧ガスの購入、使用、返却を行う場合は、京都大学の薬品管理システム(KUCRS)と研究所の高圧ガス管理システムの両方に登録のご入力ください。
・研究所内での高圧ガス取扱は認定制度となっており、共同利用者が取り扱う場合は所定の「高圧ガス等一般取扱者教育」を受講しなければならない。受講を希望される方は所内連絡者に相談してください。
