1.概要
電子などとの相互作用によって生じる原子核のエネルギー準位の分裂の大きさを、放射性原子核から放出される2本のカスケードガンマ線の角度分布やその時間変化を観測することによって放射性原子核の歳差運動を測定する装置である。検出効率の高いガンマ線を計測するので、プローブ核の個数は極端に少なくてよい。観測の時間窓は一般に100ns以下と短い。外磁場のない条件でも核スピンの緩和現象が観測できる。
原子核物理や物性物理の研究に利用可能である。物性関係では物質中の電子の状態、物質構造、原子拡散、格子欠陥などの研究に利用できる。核物理の分野ではカスケードガンマ線の経由する中間状態の電磁気モーメントの測定に利用できる。
2.特性
時間微分型と時間積分型の測定が可能。時間微分型では3台ないし4台のBaF2シンチレーション検出器を使用し、時間分解能は500ps程度である。プローブ原子核を含む試料の温度を液体窒素温度付近から1000°C付近まで変えることが可能。
時間積分型は2台のBaF2シンチレーション検出器と1台のCdZnTe検出器を使用しており、CdZnTe検出器と一方のBaF2検出器で捉えたカスケードガンマ線の角度分布を測定する。CdZnTe検出器は回転角が自動制御可能な回転台の上に設置され、BaF2検出器との角度を50°〜200°程度の範囲で連続的に変化させることが可能。
3.設置場所
トレーサ棟 物理実験室No.1 (管理区域内)
4.提出書類
出張・実験実施計画書、管理区域立入願
5.装置担当者、連絡先
谷垣 実 tanigaki.minoru.3u*kyoto-u.ac.jp(*→@)
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